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電子メールシステムの歴史(成熟期)-1

■ 電子メールシステムの歴史(成熟期)
 1990年に ARPANET は解体し、日本においても「インターネット」という言葉がなかった時代から、爆発的な普及を遂げ、現在では、日本の大都市部であれば、容易に高速通信回線によるインターネットサービスを手にすることが出来るようになった。日本でも 1991年頃より、本格的な商用利用が始まり、研究職やコンピュータ技術職以外の利用者層にもインターネットが広まっていき、現在に至る。
 前述の「ホストマシン」は、「メールサーバ」と名前を変え、現在では、電子メール送受信を専門に扱うホストマシンも多い。筆者のところでも、「メールサーバ」として、電子メール送受信専用として利用しているホストマシンは4台ある。

 技術的な課題が無い訳ではないのだが、爆発的普及の代償として置き去りにされている、利用マナーの充実を図る時期に来ているといって良いだろう。
 1980年代前半まで、電子メールを利用するユーザといえば、研究職や技術職だけで、この時点でなかなか想定できなかった事態(=研究職や技術職の発想が及ばない事象)が発生しているのが現状である。
 そして、現在問題解決や問題軽減の為に奔走しているのが以下の3点である:

 ○ コンピュータウィルス撲滅対策 ― ウィルス検出・除去ソフト、ワクチンソフト
 コンピュータウィルスとは、主に普段使っているコンピュータに対し、意図的に不具合を引き起こすと共に、自身と同じものを他のコンピュータにコピーする働きのあるものを一般的に指す。自然界の細菌やウィルスが人間に疫病をもたらすのと同じように、コンピュータに対して疫病をもたらす態様がそっくりなことから、「コンピュータウィルス」と呼ばれるのである。


 コンピュータウィルスそのものは、人間が悪意(もしくは愉快犯)を持って作られるもので、今日ではほぼ毎日新しい種類のコンピュータウィルスが出現しており、その多くが電子メールを媒体としている。
 そのようなコンピュータウィルスに対しては、メールサーバで、流れてくる電子メールを全てチェックする方法と、普段使っているコンピュータ上でチェックする方法があり、両方を併用するのが望ましい。
 メールサーバにおいては、コンピュータウィルスと判断された電子メールは、隔離専用のメールボックスに回送され、一般利用者が受信できないように処置される。
 普段使っているコンピュータでは、コンピュータウィルスと判断された電子メールは、警告が発せられ、受信するか、捨てるかを選択するのが一般的な仕組みである。
 万が一、コンピュータウィルスに感染してしまったときの為に、感染前の状態に復元する「ワクチンソフト」いう種類のソフトウェアも存在する。

 ○ 迷惑メール(= spam) 軽減対策 ― 電子メールフィルタ・振り分け
 迷惑メールとは、主に見覚え・聞き覚えの無い相手から興味の無い内容の電子メールを何度も受け取るような状況を指す。
 一口に「迷惑メール」といっても、その判断基準は個人毎にさまざまである。
 2003年頃から急増しており、現在ではコンピュータウィルスを除く電子メールの9割が迷惑メールという統計情報を目にする。
 確かに、筆者のところでも受信する電子メールの9割程度は迷惑メールである。
 1日に数通なら我慢できるのだが、筆者の場合は、200~300通/日くらいの量が少ない日でも流れてくるので、このような仕組みが欠かせないのである。
 この対策も、メールサーバで行う方法と、普段使っているコンピュータ上で行う方法があり、どちらで行うか、の優劣は特にない。ただし、コンピュータウィルスチェックと異なり、両方を併用するのはあまり望ましくない。


 実現方法は、コンピュータウィルスのチェックとほぼ同じだが、誤判定がつきものなので、それを救済する仕組みが付属しているのが通常である。現在は、メールサーバにこの仕組みが備わっている場合が大半で、電子メール送受信ソフトウェアにも付属するべきこの機能は、現状では対応ソフトウェアがあまり多くない。
 ただ、迷惑メールのキーワードや発信元電子メールアドレスが固定になっている場合は、電子メール送受信ソフトウェアに備わっている、一般的な振り分け機能を使って隔離することは可能であろう。

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