食と住のはなし 食と住のニュースに関して・・・

« あまから味 5 | メイン | ワインを楽しむ 2 »

ワインを楽しむ 1

2007年11月12日

 普段の生活の中で、今では気軽にワインを頂く機会が増えた。
 まずは、価格がぐーんと安くなったこと、フランス料理やイタリア料理といった様々な国のお料理が広く親しまれ、それぞれのお料理に合わせた飲み物が求められるようになったことでワインが注目されるようになったことなどもその理由に挙げられるだろう。そして忘れてならないのが「ボジョレヌーヴォーの解禁」というワインのイベントである。

 こんなにもワインが受け入れられると想像できただろうか。そんな風に思い返すことさえ今となってはすごく昔のような気がする。それほどワインが身近になり、私としてもワインについて大して詳しいわけではないけれど、産地なんかを気にしたりすることもあるくらいである。

 私は単なるワイン好きの一人。本当は産地がどこのものでも、例え何年ものだとしても飲む。飲むことを楽しむ自信があるということである。ワインはまず色を楽しむ。どちらかと言えば赤ワインの方が好きな私はあの深い赤紫色を眺めていることそのものが好きである。いろんなものを飲んできたから当然いろんなワインの色を眺めてきている。コルクを抜き、最初のワインが注がれたグラスを見たとき、その色加減でワクワクしたり、正直言って今日のセレクトを失敗したかなとがっかりすることもある。それはまるで初対面の人に感じる第一印象に似ている。そして香りを感じ、味を楽しむ。ワインは人と同じように見た目で決めてはいけない。その香りと味によって心から満足を得ることは少なくないからである。

 さて、今年も11月がやってきて専門店のみならず、酒類を扱うスーパーマーケットでさえも予約を促しているワイン。新酒を楽しむイベント「ボジョレヌーヴォーの解禁日」がやってくるのである。時差のおかげで世界の中のどこよりも早く手にできるという特権を日本が享受するこのイベントに、本当はフランスの人たちはどう思っているんだろうなと思うところもある。

 本日、よく行くスーパーのワイン売り場で目を疑う商品を見つけた。表ラベルに羅列された文字の中にとある。つまり今年のもの。確かに、解禁日をフランス政府が指定している程であるボジョレ地方のものという表示はない。ヌーヴォーは2ヶ月ほどで仕上げるワイン。解禁日こそ指定されているが、逆にそんな付加価値がついた上でそのフレッシュさを味わう楽しみを毎年いただいていると思っていた。ボトル裏面に貼ってある日本語のラベルには原産国 フランス そして「船便」と記載されている。空輸ではない。確かにワインの産地はボジョレだけではない。ワインを作っている地方なら新酒はどこだって作れるのである。しかし、イベントにあやかって解禁日が当たり前になっていた私の中では11月15日より前に見る「NOUVEAU 2007」という文字が非常に衝撃的に写ったのであった。


bojoure.JPG