おでんの季節と言っても、今はコンビニのおかげで年中お目にかかることができるのであまり季節感というものがなくなってしまっているかもしれない。
しかし、寒くなれば寒くなったなりにあの湯気に誘われて口にする機会は増えると思われる。あの出汁の効いた何ともいえないタレの香りが日本人の口にあっていることは言うまでもないことだろう。
それにしても、コンビニで年中売られていたり、レトルト食品としてスーパーでいつでも見かけられたり、はたまた缶詰の登場によりアキバ文化の一つとして話題になったりと、ものすごい勢いで私たちの身近に存在していることは驚くべきことである。家庭料理であったはずのおでんは、今や日本食文化の一つ「ラーメン」に匹敵する勢いでお金を払って食べる常用食の位置を獲得したのではないだろうか。
歴史を振り返ると様々な変化を遂げていることも興味深い。また、地域によって様々な具や出汁加減が工夫されていることも、なかなかおもしろいものである。ご当地B級グルメとして地方発信を続ける地域もあるようだが、基本的な味や具材などが日本人に古くから親しまれていただけに、その舌に引き継がれる歴史を覆すには地域ごとの差がありすぎてしまって、なかなか受け入れられにくい気もする。
そんなそれぞれが思い入れのある味を持つ「おでん」が一般化され、いつでも手に入る食品として受け入れられているのも何だか不思議な話である。そこには交通や物流の発達により地域差なく口にできる食品が増えたり、既製品を家庭料理に取り入れる機会が増えたため、「味覚破壊」的なことが起こり、共通の「旨味点」みたいなものが生まれているから・・・?便利な気もしつつちょっぴり寂しい現象である。
- 投稿者: 住と食を学ぶ 日時: 2007年12月03日 08:33 | パーマリンク
