醤という食文化が生まれ、知るかきりでもその字が使われている調味料が多く見られるようになったのは人間の食への飽くなき探究心の賜物とでもいうところなのだろう。
それにしてもその種類は覚えきれないほど・・・。そして家庭レベルではとうてい全てを使いこなすまでに至らないと思われる。
世界中の調味料や食材の輸入販売で知られるユウキ食品(株)さんのHPへ行ってみた。商品ラインナップを全てチェックするだけでもかなりの時間を要する。さて、注目の中華調味料のカテゴリーへと飛んでみる。「醤」のつくものを拾ってみると、知ることのなかった調味料の数に驚く。豆ち醤、花椒辣醤(ファージャオラージャン)、沙茶醤(サーチャージャン)に、芝麻醤や花生醤・・・商品説明を見ていくにつれ、「あれ、醤って何だっけ?」とさえ思えてくる。
豆ち醤の商品説明に、「豆ちを醤にして使い易くしました」との記述がある。豆ち醤の材料は豆ち(大豆)、にんにく、醤油、酒、植物油、食塩、食酢、砂糖、オイスターソース、アミノ酸。豆ちとは大豆に塩をかけて発酵させたもので、いわゆる中国の塩納豆。それをいろいろな材料で伸ばしてペースト状にしたものが豆ち醤ということなのだろう。とすると、元になる食材に他の食材やら液体の調味料やらを混ぜていくことが「醤」にあたるということになる。ここでは豆ちになった段階で発酵が行われているので「醤」と言っても違和感はないのかもしれない。しかし、芝麻醤、花生醤にいたっては、練りゴマであり、ピーナッツペーストである。ますます「醤」という字に気をとられ、本来の意味にばかり固執してしまうと、現代の食文化に取り残されていくような気さえしてくる。
「醤」発祥の地、中国では発展につぐ発展により、調味料が多種多様に変化をとげる。そして中国に由来して生まれた調味料には「醤」が使われているのだ、そう解釈すると、妙にすっきりとしてくる。中国が生んだ様々な「ジャン」は美味しさをさらにパワーアップさせるために、ときには食材や調味料のステキなコラボレーションをしながら進化しつづけていくのだろう。
- 投稿者: 住と食を学ぶ 日時: 2007年12月12日 15:00 | パーマリンク

