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磁界 ― N極とS極を結ぶ磁力線

電気も目に見えないが、磁気も目に見えない。しかし、磁気の場合は、比較的容易に目に見える形にすることができる。
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磁石の場合、N極とS極は磁力線という見えない磁気の力で結ばれている。実際には線にはなっていないのだが、人間が磁気を扱うには、「線」で考えた方が何かと都合が良いので「磁力線」という名前になっている。

さて、この「磁力線」だが、磁力線は、N極からS極に向かって常に発生していると規定している。実際の磁力線の方向が確認されている訳ではないが、人間の都合でそうなっている。
また、磁力線は磁気が強いほど、または磁石の力が強いほど多い。磁気の無いところに磁力線は存在しない。

上の画像は、砂鉄を使って描いてみた磁力線である。このような感じで砂鉄を用いれば、磁力線を目に見える形にすることができる。
 砂鉄は、一般に売られているようなものではないが、海岸の砂やコンクリート調合用の砂の中に含まれており、乾いた砂の中で磁石をかき回すとくっついてくる粉末が砂鉄である。(砂が湿っていたり、水分を含んでいると、砂鉄が付きにくい)
 砂鉄は、海岸の砂から採取するのが一番良いのだが、都会や内陸地域に住んでいて、そのような環境にない人は、ホームセンターでコンクリート調合用の乾燥砂を購入すると良い。(乾燥砂 4kg で 税込み 300円弱くらいである。)
 もし、磁力線の再現を実験してみたければ、大さじ一杯くらいの砂鉄を集めると良い。
 ちなみにホームセンターで販売されている乾燥砂は、砂鉄の含有量が少なく、4kg の乾燥砂から採取できる砂鉄は、頑張っても大さじ一杯弱である。
 磁石の上に薄手の紙を置き、集めた砂鉄を均等に撒いて紙をトントンと軽く叩いてやると、磁力線に沿って砂鉄が集まるので、磁力線が目に見えるという訳である。

 ところで、磁力線は、磁石の中で均等にはなっておらず、N極・S極に集中している。
 また、画像では判らないが、両極の部分では、砂鉄が斜めに立つことがあり、極から離れるに従って磁石に並行になっているのが観られる。

(磁力線の垂直方向のイメージ)
img2_16.gif
これは、いわゆる「伏角」というもので、コロンブスが航海中に発見したものと同じものである。
両極の方で伏角の角度が大きい(直角に近い)のは、極と極が離れているために遠くに磁力線を延ばすからである。

実際の地球の北磁極・南磁極でも、伏角は、90°である。
すなわち、真上から磁力線が降り注いでいるようなイメージである。

ここで、2本の棒磁石を並行に並べるとどうなるだろうか。
 先ずは、同じ極を同じ方向に並べた場合である:
img2_17.jpg img2_18.jpg
同じ極同士では、磁力線の方向が同じで、ある部分においては磁力線が強まる。
 そのため、互いに引き合うことが無く、反発する力が結果として働く。N極・S極の部分では、何となく互いに反発するような方向に磁力線が発生しているのが判るであろう。
 次に、違う極を並行に並べた場合である:
img2_19.jpg img2_20.jpg
異なる磁石であっても、N極からS極へ、最短距離で磁力線が発生しているのが判ると思う。
 これらのように、磁石の影響を受けて、磁力線が発生している空間全体を磁界(または磁場)と呼ぶ。


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