「右手の法則」というなら、「左手の法則」もあるだろうと思われる向きもあるだろうが、「フレミングの左手の法則」も実在する。
「フレミングの左手の法則」は以下のようなものである:
「フレミングの左手の法則」は以下のようなものである:

磁界の中で導線に電流を流すと、その導線は決まった方向に飛ばされるという現象である。
これは、導線に電流を流すことで「アンペールの右ねじの法則」に従う方向に同心円状に磁界が発生するが、左の図では、導線の下の方では、磁石と同じ方向の磁力線が、導線の上の方では、磁石と逆方向の磁力線が発生するので、導線の下の方では反発、導線の上の方では、引き合う(実際には打ち消しあって磁力が無いような状態になる)ため、結果として、全体的に磁力線に直角な方向に導線が飛ばされるという訳である。
「フレミングの右手の法則」が発電機の原理を示すのに対し、「フレミングの左手の法則」は、モータ(電動機)の原理を示す。
ここでいう「電磁力の方向」がモータが回転しようとする方向になる。
実は、単純な構造の発電機は、電流を流すことでモータにもなる。
これを発見したのが、ベルギーのグラムなる人物で、1873年のことである。日本では明治維新直後で、東京の新橋と横浜(現在の桜木町駅)に日本初の鉄道が開通した直後あたりの時代である。
また、フレミングの左手の法則で説明されるこの現象は、現在広く使われているスピーカの動作原理にもなっている。
この場合も、磁力が強く、流れる電流が大きいほど電磁力が大きくなる。
また、導線をコイル状にすることで、少ない電流でも大きな電磁力が得られるようにすることが出来る。
| コラム:「フレミングの法則」というのは存在しない 一部のWebサイトや学校向けの教科書には、「フレミングの左手の法則」は単に「フレミングの法則」と表記されているものがかなり見受けられる。更に「一般的にフレミングの法則という場合は、フレミングの左手の法則を指す」という説明まである。 筆者からすると、この説明は「何故意味も無い省略を好むのか?」と思ってしまう。 先ず、専門書であればあるほど「フレミングの法則」という記述は混乱の元凶になるため、そういう記述は無い。 必ず「フレミングの左手の法則」「フレミングの右手の法則」と記述や説明が分かれている。 更に、学校向けの教科書では、「フレミングの左手の法則」を単に「フレミングの法則」と掲載しているものが結構あるようだ。明らかに教育内容としては不適切と言っても過言ではない内容でなる。 教育する者達の都合で、このようなことがあってはならない。現場の新参技術者や、専門知識を勉強したい者達が、違う内容を教えられることで多大な迷惑や困惑をするだけである。 何よりも、日本の教育関係者が自分勝手に手抜きした教えを講じて、科学技術教育の質を意図的に下げることが、何の社会的利益になるのか問いただしたいところでもある。 |
