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電気と磁気の協調 ― 電磁波

ここまでの説明で、電気と磁気は見えない相互関係が存在することが何となく理解できたと思う。
 電磁波は、一般には「電波」と略され、1864年にイギリスのマクスウェルなる人物が、その存在を科学的理論に基づいて予言し、1888年にドイツのヘルツなる人物が存在を証明したことによって、急速に研究や利用が進んでいくのである。
 「電波」即ち「電磁波」は、電気の力と磁気の力が相互に作用して、空間を伝播していく。宇宙空間中でも電磁波は伝播していくのである。
 さて、どうして「電磁波」は伝播するのかを説明するのはかなり難しい。
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左の図は、電磁波が実際に伝播していくときの現象を簡単にイメージ図にしたものである。

導体に電流を流すと、アンペールの右ねじの法則に従って、磁界が発生する。磁力線は導線に対し、同心円状に広がる。ところが、磁界が発生するとそれに対応して垂直方向に電界が発生する。電界とは、一言で言うならば、電気エネルギーの溜まり場を指す。
この電界は、電気エネルギーの溜まり場を取り囲むような電気の動きがあり、磁力線と同じように、電気力線と呼ばれる。磁力線が空間における磁気エネルギーの通り道であるのに対し、電気力線は、空間における電気エネルギーの通り道であると考えて差し支えないだろう。

電気力線を人間の目で見えるようにすることは困難である。
電界におけるエネルギーの伝達方向は、左の図で示すような感じになる。

こうして発生した電界は、そのエネルギーによって再び磁界を作り、そこで作られた磁界が再び電界を作り・・・
 という繰り返しで伝播していくのである。
 さて、磁界と電界の発生連鎖がどこまでも遠くに続くのか、というとそうはならない。
 連鎖を重ねる度に発生する磁界も電界も徐々に弱くなっていくので、到達距離は有限である。だから、電磁波を使うために様々な工夫をしているのが実情である。 img2_29.gif

ところで、単純に電流さえ流せば電磁波はいつでも発生するのだろうか?
答えは「NO」である。

左の図の「ファラデーの実験」を思い出していただきたい。
棒磁石またはコイルを近づけたり離したりしたときに電流が流れる、と説明したと思う。つまり、いくら磁石が強くてもコイルか磁石を近づけたり離したりしなければ、電流は全く発生しないのである。
また、速く動かすほど発生する電流が大きいとも説明したと思う。

ファラデーの実験は、磁界から電界を発生させるための条件も明らかにしている。
「コイルまたは棒磁石を動かす」という点に着目してみよう。
 この行為は、「磁界の強さを変化させる」というふうに置き換えることができる。
 そう、磁界の強さを絶えず変化させることで、「電磁波」は発生するのである。
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左の図で、磁界の強さが変化するのはどんな場合だろうか。答えは簡単である。

・電流が流れ出すとき
・電流が止まるとき

の2つ。
電流が止まるときに何故磁界の強さが変化するか、判らない方もいらっしゃるかもしれない。
しかし、ちょっと考えればすぐ理解できることである。

電流が止まるときは、「今まで存在した磁界が無くなる」という磁界の強さの変化がある。実際には逆向きの磁界が一瞬発生し、結果として一瞬だけ電磁波が発生する。
だから、連続して電磁波を発生させたければ、スイッチを出来るだけ速くON/OFFすればよいことになる。
蛇足だが、スイッチを速くON/OFFすればするほど、小さな電流でも強い電磁波になる。
 電磁波の強さは、「電界強度」といい、単位は、〔V/m〕(ボルト毎メートル)で示される。


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