前節にて、円運動の速さを示すのに、
・1回転するのに必要な時間 ~ 周期 〔単位=秒〕
・1秒間の回転数 ~ 周波数〔単位=Hz(ヘルツ)〕
の2つがあることを示した。
ところが、実際にはもうひとつ、単位時間あたりの中心角の変化量で示す方法がある。
・1回転するのに必要な時間 ~ 周期 〔単位=秒〕
・1秒間の回転数 ~ 周波数〔単位=Hz(ヘルツ)〕
の2つがあることを示した。
ところが、実際にはもうひとつ、単位時間あたりの中心角の変化量で示す方法がある。

θは、ギリシャ文字のひとつで、シータと言い、角度を表すのに用いられる。rは円の半径、lはある角度時の円弧の長さ、π(パイ)は円周率を示す。
ここで、角度を示す方法に円弧の長さと半径の比で示す方法があり、これは、rad(ラジアン)という単位が設定されている。
ちなみに rad は、SI補助単位のひとつである。
さて、円周率 π だが、これは円周と直径の比である。小学生の頃に円周率は 3.14 (円周の長さは直径の 3.14倍)と呪文のように覚えた方も少なくないと思う。
角度の360°は、ちょうど2π rad になる。何故なら、360°は、円周そのものであり、直径は半径の2倍だからである。
だから、角度の180°は、ちょうど半分の π rad である。
本題の「角速度」であるが、1秒間に中心角 θ(シータ)が回転した角度を rad(ラジアン) で表現したものである。
角速度の単位は、〔rad/s〕(ラジアン毎秒)である。
角速度が 2π rad/s (=1秒間に 360°回転)であれば、周波数で言うと 1Hz になり、 角速度が4π rad/s (=1秒間に 720°回転) であれば、周波数は 2Hz である。
角速度・周波数・周期の相関関係は、おおよそ以下のようになる:
![]() |
ω (オメガ) は、角速度、π(パイ) は円周率、 Tは周期、f は周波数 を表す記号で、一般的に用いられている。 角速度 ω の単位は rad/s (ラジアン毎秒) |
しかし、電気の世界では、「正弦波交流の電気が円運動している」というイメージを常に持つことは難しいので、もっとわかりやすい形、つまり、電圧や電流の振動で物事を考えていくことが多い。

正弦波交流を電圧または電流の変化に着目すると、これは単なる振動である。
角速度の速さは、電圧や電流の振動の速さを見れば判るのである。
角速度を電圧や電流の変化で見ると、その速度は単純に1秒間の振動数や周期で示すことが妥当なので、電気の世界では、角速度の概念を特に示したい場合は、「角周波数」という表現を用いることが多い。
「周波数」と名前がついているからといって、角周波数の単位は Hz(ヘルツ)ではなく、やはり rad/s(ラジアン毎秒)である。「ラジアン毎秒」は、「ラジアン・パー・セコンド」とも言い、意味は同じである。

