ラジオに欠かせない構成部品に、コイルとコンデンサがある。
両者はラジオだけではなく、テレビジョン受像機を初めとするあらゆる電子機器には欠かせないものである。
実際の電子機器では、交流におけるコイルやコンデンサの性質を巧みに利用している。
両者はラジオだけではなく、テレビジョン受像機を初めとするあらゆる電子機器には欠かせないものである。
実際の電子機器では、交流におけるコイルやコンデンサの性質を巧みに利用している。
■コイルに交流を流してみる ― 電流が追いかける(インダクタンス)

電磁石の実験で示した巻線は、典型的なコイルである。
ちなみにコイルは、手作りが可能な唯一の電子部品であると言ってよいだろう。
直流の場合は、電磁石になったりした。ところが交流では様子が違う。
直流の場合と交流の場合、コイルに発生する電圧・電流は以下のような変化になる:

(直流の場合:何の変哲も無い) (交流の場合:電圧と電流の変化の足並みが揃わない!!)
電圧と電流の関係は、電気抵抗 ― 自由電子の流れにくさ度合い の項で説明したように、オームの法則に従う。
例えば 6Vの電圧をかけたときに2Ωの電気抵抗を持つコイルに流れる電流は3Aになる。
ところが、交流をコイルに流すと電流の変化は電圧の変化に対して常に遅れるようになる。
どう遅れるのかというと、
電圧が0からプラスの方向に変化しようとするときに、電流はマイナスの最大値である。
そして、電圧がプラスの最大値になったとき、電流は0になる。
更に電圧が0からマイナスの方向に変化しようとするときに、電流はプラスの最大値である。
電圧がマイナスの最大値の時に電流は0になり、再び電圧が0からプラスの方向に変化しようとするときに電流はマイナスの最大値になる、というサイクルの繰り返しになる。
さて、交流の場合に流れる電流であるが、直流のときより小さくなる。
コイルには、交流電流を通しにくくする性質があり、その性質度合いをインダクタンスという。
インダクタンスには単位があり、単位の名称をH(ヘンリー)と言う。
インダクタンスの日本語訳は「誘導係数」と言うが、用語としてはなぜか余り使われない。
1H(ヘンリー)は、コイルにおいて、1A/秒の電流変化に対し、1Vの電圧(起電力)が発生する時と定められている。
交流電流を流すことで、電流と反対向きの電圧がコイル内部に自然発生するので、交流電流が流れにくくなるのである。
インダクタンスの大きなコイルほど、同じ交流電流であっても電流の流れにくさ度合いが大きくなる。
ちなみに、1H(ヘンリー)のコイルは、実際に製作すると結構大きなコイルになる。
