« 電離層と電波伝播の一般的な因果関係 | メイン | ストレート受信機 »

復調回路は鉱石から半導体へ

img5_15.gif
この図は、復調回路(de-modulation/detection) ― 放送コンテンツの復元 の説明でも出てきた、復調回路の基本形である。
この部分のポイントは、ダイオードimg5_m01.gifである。
ダイオードは、現在となっては、典型的な半導体の部品の名前であるが、元々はその電気的な性質を示す言葉だった。
ダイオードを英語表記すると ‘Diode’ である。だが、この言葉、1901年にイギリスの物理学者で「ウィリアム・ヘンリー・エクレス」なる人物が、ギリシャ語の ‘Di’(数字の2)と、同じくギリシャ語の ‘ode’(道)を組み合わせて造語したものである。
 ダイオードの性質を持つことで知られた最初の物質が鉱石である。受信機に用いられる鉱石には、「方鉛鉱」と呼ばれるものが最も主流だったらしい。鉱石検波器は、真空管が普及するまで復調回路の主役として用いられていた。
「鉱石ラジオ」と呼ばれる所以がここにある。
 1904 年にフレミングが二極真空管を発明し、その後、三極真空管、五極真空管が実用化されると、復調回路の主役は鉱石から真空管になる。二極真空管は、発明された時にダイオードの性質があることが確認されている。

(ゲルマニウムダイオード)
img5_16.jpg
やがて、1950年代後半になって半導体が普及しだすと、ゲルマニウムを材料とするダイオードの性質を持つ電子部品として、ゲルマニウムダイオードにとって変わっていく。

これが「ゲルマラジオ」と呼ばれる所以である。

ゲルマニウムは、1950年代後半からの半導体普及の初期によく用いられた半導体である。
 シリコン(珪素)にも半導体の性質があることは知られていたが、当初は加工が難しかったようだ。
 しかし、シリコン(珪素)の加工技術が進歩すると、ゲルマニウムを材料にしたものより丈夫なものが製造できるようになったため、現在の半導体の主流はシリコン(珪素)である。

 最近、「ゲルマニウムが貧血改善や新陳代謝を活発にする」ということで、各種の健康器具が販売されているが、現状では医学的にその効果は実証されていない。経験的に「疲れがよくとれたり、痛みが改善される効果が出た」いう報告がある状態である。なによりも、「ゲルマニウム」は健康増進で注目される50年以上も前に、真空管の代替として注目され、乾電池でも動作するような受信機の著しい小型化に貢献したことを知って欲しい。
Powered by
Movable Type 3.34